還元率75%って結局いくらもらえるの?

「還元率75%!」
高還元SESの求人でよく見かける数字ですが、
入社すると「あれ?思ったより少ないぞ」ということも少なくありません。

この記事では、

  • 還元率75%の正確な意味
  • 実際の額面・手取り
  • 見落とされがちな交通費

実際にいくらもらえるのかを掘り下げたいと思います。

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還元率の定義

実際の額面給与は単価の65~70%が圧倒的に多いです。
にもかかわらず求人サイトを見ると還元率75~80%という数字が並んでいます。

そうすると実際の給料と10%違ってきますが、これはいったいなぜなのか?という話になります。

これは主に

・社会保険料(会社負担)
・交通費

を含んで還元率75%~を打ち出している企業がいるためです(+待機費用やその他、会社によって80、85%とどんどん増えます)。

ようするに還元率が75%超えていたら要注意!ってことです。

還元率75%=給与75%ではない可能性がある


実際の額面、手取りはいくら?

で、「結局のところいくらなのよ?」という話ですが、具体的に計算してみましょう

社会保険料と割合

還元率は次のように定義します。とりあえず交通費は0円でそれぞれの単価に対する比率を求めます。

還元率=給与 + 会社負担分の社会保険料 + 交通費

条件
・会社負担分の社会保険料は次の項目を含むものとする
 ・健康保険
 ・介護保険
 ・厚生年金
 ・雇用保険
  ・労災保険
  ・子ども、子育て拠出金
・健康保険料は令和7年4月~(2025年4月~)
・それ以外は2025年4月~の料率で計算

けんぽ(東京都)の場合

項目給与に対する割合
(会社負担分)
単価割合
40歳未満
(介護保険なし)
単価割合
40歳以上
(介護保険あり)
健康保険料4.995%3.24%3.22%
介護保険料0.795%0.51%
厚生年金9.150%5.93%5.89%
雇用保険0.900%0.58%0.58%
労災保険0.300%0.19%0.19%
子ども・子育て拠出金0.360%0.23%0.23%
会社負担社保 合計15.705% / 16.500%10.18%10.62%
給与(額面)64.82%64.38%
還元率75.00%75.00%

※健康保険料、介護保険料、厚生年金は等級によって決まり実際の金額とは若干差がでます
※四捨五入しているので誤差があります

例えば40歳以上、単価100万円であれば健康保険料はおよそ32,200円ということになります。

保険料の合計は単価のおよそ10%ということがわかります。


東京のIT系で多いITS(関東ITソフトウェア健康保険組合)の場合も見てみましょう

ITSの場合

項目給与に対する割合
(会社負担分)
単価割合
40歳未満/
介護保険なし
単価割合
40歳以上/
介護保険あり
健康保険料4.750%3.09%3.06%
介護保険料0.900%0.00%0.58%
厚生年金9.150%5.94%5.90%
雇用保険0.900%0.58%0.58%
労災保険0.300%0.19%0.19%
子ども・子育て拠出金0.360%0.23%0.23%
会社負担社保 合計15.460% / 16.360%10.04%10.54%
給与(額面)64.96%64.46%
還元率75.00%75.00%

ITSは以前、健康保険料(個人+会社負担)の合計が8.5%と、協会けんぽ(約9.8%)よりかなり低い水準でした。

しかし2024年にITSの保険料が大幅に引き上げられ、9.5%となったことで、協会けんぽとの差はほぼなくなりました。
この影響で、単価連動型SESでもけんぽ/ITSによる収入差は実質ほとんどなくなりました

以前は 9.8% − 8.5%=約1.3% の差があり、単価100万円なら月8,000円程度、ITSのほうが手取りが多い計算になりました。
最小で約0.08%に縮小しており、単価100万円でも月800円前後の差にとどまります。


額面給与/手取り額

けんぽの場合の額面給与と手取りを求めます。

40歳未満(介護保険なし)

項目\単価60万65万70万
額面給与(月)388,920円421,330円453,740円
健康保険(月)19,427円21,045円22,664円
介護保険(月)
厚生年金(月)35,586円38,552円41,517円
雇用保険(月)
0.55%
2,139円2,317円2,496円
所得税(復興税込)(月)7,347円10,261円12,422円
住民税(概算)(月)18,642円20,758円22,875円
手取り(月)305,780円328,396円351,766円
年収(額面)466.7万505.6万544.5万
手取り年収366.9万394.1万422.1万
項目\単価75万80万85万
額面給与(月)486,150円518,560円550,970円
健康保険(月)24,283円25,902円27,521円
介護保険(月)
厚生年金(月)44,483円47,448円50,414円
雇用保険(月)
0.55%
2,674円2,852円3,030円
所得税(復興税込)(月)14,583円16,744円18,914円
住民税(概算)(月)24,992円27,108円29,233円
手取り(月)375,135円398,505円421,858円
年収(額面)583.4万622.3万661.2万
手取り年収450.2万478.2万506.2万

 

40歳以上(介護保険あり)

項目\単価60万65万70万
額面給与(月)386,266円418,455円450,644円
健康保険(月)19,294円20,902円22,510円
介護保険(月)3,071円3,327円3,583円
厚生年金(月)35,343円38,289円41,234円
雇用保険(月)
0.55%
2,124円2,302円2,479円
所得税(復興税込)(月)7,104円9,734円11,852円
住民税(概算)(月)18,167円20,242円22,317円
手取り(月)301,162円323,661円346,670円
年収(額面)463.5万502.1万540.8万
手取り年収361.4万388.4万416.0万
項目\単価75万80万85万
額面給与(月)482,833円515,021円547,210円
健康保険(月)24,117円25,725円27,333円
介護保険(月)3,839円4,094円4,350円
厚生年金(月)44,179円47,124円50,070円
雇用保険(月)
0.55%
2,656円2,833円3,010円
所得税(復興税込)(月)13,971円16,089円18,216円
住民税(概算)(月)24,392円26,467円28,550円
手取り(月)369,679円392,689円415,681円
年収(額面)579.4万618.0万656.7万
手取り年収443.6万471.2万498.8万

健康保険、厚生年金は4~6月の給与で、住民税は前年給与をもとに、所得税は概算金で徴収されるのである程度前後しますがおよそ上記の通りになると思います。

意外と高い交通費

これまでは交通費が含まれていませんでしたが、還元率に交通費を含むとどうなるか見てみましょう。

交通費の割合

千葉、埼玉から東京23区から通勤する場合の

1か月の定期代のボリュームゾーンは15,000~20,000円前後
乗り換えが発生すると25,000~30,000円前後だそうです。

単価60~85万での通勤手当の割合は以下の通りです。

単価通勤代 15,000円通勤代 30,000円
60万円2.50%5.00%
85万円1.76%3.53%

単価割合はおよそ2~5%となります。

交通費が3万かかると単価により還元率は5%減少し、給与の割合はおよそ60%となります。

派遣の平均還元率が60.8%ですので、

高還元とは言っているが実際は平均以下ということもあり得ます。

交通費は軽視されがちですが、還元率を占める割合はかなり多いと言えます。
還元率に含まれている場合は要注意です。

月2万の交通費は年間で24万。
この24万円は、”右から左に消えるお金”です。

額面年収では交通費がない場合と変わりませんが実際は数十万単位で収入が減っていることになります。

求人に「交通費全額支給」と書かれていても賞与で減らす高還元SESもいるので交通費は特に注意が必要です。

今後の増税、減税

2026年以降に予定されている増税・減税によって収入の変動が考えられます。

単価連動のSESに関係する税制をいくつか見ていきましょう。

増税

✅ 子ども・子育て支援金
今までは「子ども・子育て拠出金」を会社のみが負担していましたが、
2026/4より個人負担として「子ども・子育て支援金」が徴収されます。
保険料に上乗せで徴収開始されます。徴収額はまずは約0.3%から始まり最終的に0.4%程度になる見込みです(年収600万で約1000円)。

 防衛特別所得税(仮称)
2027年より所得税額に1.0%上乗せされる予定です。
同時に復興特別所得税を減税し、実質負担は据え置きにすることが検討されていますが、
復興特別所得税は2037年までの期限付きに対し、防衛特別所得税は実質的に復興特別所得税の延長とされ税の恒久化ともいわれています。
 

減税

✅ 年収の壁
所得税の発生する収入の基準103万円から178万に引き上げられる予定です。
年収600万で年間3.7万円の減税が見込まれます。

✅ 復興特別所得税
防衛特別所得税が2027年に創設される代わりに現状2.1%の税率が1.1%に引き下げられる予定です。防衛特別所得税+復興特別所得税=2.1%となり実質的には据え置きとなります。

まとめ:高還元SESの「盛った還元率」に振り回されないために

・還元率75%(社会保険料+交通費含む)で会社負担分の社会保険料は単価のおよそ10%、給与の割合は65%程度になる
・交通費がかかる場合還元率は2~5%減少する

基本的に還元率=給与であれば会社ホームページ等に給与テーブルがあると思います。公表しても不利益はないので。

ない場合は注意というより、そもそも候補から外してもいいかもしれません。高還元SESは数多くあるので給与テーブルがない時点で足切りしたほうが転職候補が絞れます。


還元率の水増しですが個人的な感想でいえば

最悪

「評価は不透明」と批判しながら、
「還元率は定義が決まっていない」と言い訳して社会保険料や交通費を含めた還元率を掲げる高還元SESが嫌い。

マーケティングだが知らないが、嫌い。信用できない。
まじめにやっている会社の信用にただ乗りして、業界全体の信用を損なっている行為をしていることが嫌い。

この詐欺みたいな還元率表記をやめさせるには
結局のところ求職者が盛っている高還元SESに行かないことです。

シンプルが一番。還元率は給与の割合のみを示す会社を選びましょう

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